大判例

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名古屋地方裁判所 平成7年(わ)1959号 判決

主文

被告人株式会社トウエイ製作所を罰金一五〇〇万円に、被告人大久保好則を懲役一年に処する。

被告人大久保好則に対し、この裁判確定の日から三年間刑の執行を猶予する。

控訴費用は、その二分の一ずつを各被告人の負担とする。

理由

(認定事実)

被告人株式会社トウエイ製作所(以下「被告会社」という。)は、愛知県豊橋市杉山町字下蓮代八四番地に本店を置き、水槽、汚水タンク等各種製罐などを目的とする資本金一〇〇〇万円の株式会社であり、被告人大久保好則は、被告会社の代表取締役としてその業務全般を統括していた。

第一  被告人大久保は、被告会社の業務に関し法人税を免れようと企て、架空及び水増し外注費を計上する方法により所得を秘匿したうえ、平成二年五月一日から平成三年四月三〇日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が一億〇六一六万九七三二円あったのにかかわらず、同年七月一日、同市前田町一丁目九番地四所在の所轄豊橋税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が五〇一三万七五八二円でこれに対する納付すべき法人税額が一七七〇万五三〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により被告会社の右事業年度における正規の法人税額三八七一万七三〇〇円と右申告税額との差額二一〇一万二〇〇〇円を免れた。

第二  被告人大久保は、被告会社の業務に関し法人税を免れようと企て、架空及び水増し外注費を計上する方法により所得を秘匿したうえ、平成三年五月一日から平成四年四月三〇日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が一億八六四一万五八二一円あったのにかかわらず、同年六月三〇日、同市大国町一一一番地所在の所轄豊橋税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が六五六四万九〇一九円でこれに対する法人税額が二三三七万八一〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により被告会社の右事業年度における正規の法人税額六八六六万五三〇〇円と右申告税額との差額四五二八万七二〇〇円を免れた。

(証拠)

注・挙示した証拠に付した番号(例「乙一六」「甲一七」)は検察官証拠等関係カードの請求番号(乙一六号証」「甲一七号証」)を示す。

全部の事実

一  被告会社代表取締役兼被告人大久保の公判供述

一  被告人大久保の

(1)  検察官調書(乙一六ないし一八、二一)

(2)  大蔵事務官質問てん末書(乙三ないし九、一三、一四)

一  根岸二郎(甲一七)、森川省吾(甲一八)、小島寿夫(甲二四)の検察官調書

一  渡辺祐次(甲二三)、佐々木よし子(甲二五、二六)の大蔵事務官質問てん末書

一  登記簿謄本(甲一ないし四、三三)

一  検察官調査書(甲七、九、一〇、一二、一六、二七)

一  捜査報告書(甲一五)

一  写真撮影報告書(甲二八)

冒頭の事実

一  被告人大久保の検察官調書(乙一五)

第一の事実

一  証明書(甲五)

一  捜査報告書(甲八、一三)

第二の事実

一  被告大久保の

(1)  検察官調書(乙一九、二〇)

(2)  大蔵事務官質問てん末書(乙一〇ないし一二)

一  佐々木信行(甲一九)、安田政男こと安政夫(甲二二)の検察官調書

一  山口忠(甲二〇)、小野充章(甲二一)の大蔵事務官質問てん末書

一  証明書(甲六)

一  捜査報告書(甲一一、一四)

(適用法条)

注・適用した刑法は、平成七年法律第九一号附則二条一項本文により、同法による改正前のものである。

一  被告会社

罰条(各犯行) 各法人税法一六四条一項、一五九条一項、二項

併合罪の処理 刑法四五条前段、四八条二項

主刑 罰金一五〇〇万円

訴訟費用 刑事訴訟法一八一条一項本文(負担)

二  被告人大久保

罰条(各犯行) 各法人税法一五九条一項

刑種の選択 各懲役刑

併合罪の処理 刑法四五条前段、四七条本文、一〇条(犯情の重い第二の罪の刑に法定の加重)

主刑 懲役一年

刑の執行猶予 刑法二五条一項(三年間猶予。情状-反省、罰金前科一犯のみ、修正申告、ほ脱した法人税の本税を納付済み、未納の重加算税、延滞税について納付履行を誓約、会社における地位・立場、妻が監督と協力を約束)

訴訟費用 刑事訴訟法一八一条一項本文(負担)

(裁判官 佐藤學)

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